燃料電池について
目次
1.燃料電池とは
2.水の電気分解
3.燃料電池の意義
4.燃料電池の種類
5.燃料電池の歴史
6.燃料電池関連用語
7.燃料電池の発電原理
8.燃料供給方法による区分と用途
9.当社製燃料電池の特長
10.当社製燃料電池の構造
11.当社製燃料電池の基本システム
12.燃料電池本体の製品例
13.2004ワールドエコノムーブ
14.燃料電池の導入目標(政府目標)
15.燃料電池の実用化・普及に向けた課題
  燃料電池とは



  @ 燃料電池は水素酸素を化学反応させて電気エネルギーを取り出す発電装置です。


  A 化学反応としては水の電気分解の逆反応と一般的に言われています。


  B 排出物は水のみで将来のクリーンエネルギーの柱の一つになると言われています。

燃料電池の意義

@環境負荷低減効果
    CO2削減、NOx (窒素酸化物)、SOx (硫黄酸化物)ゼロ

A高効率(省エネルギー効果)
   燃料電池自動車 効率48%程度
   定置用燃料電池 効率80%以上(排熱利用含む)

Bエネルギー供給源の多様化
   石油、天然ガス、バイオマスなどから水素を製造

C電源の分散化
   送電損失低減、災害時バックアップ

D新規産業・雇用の創出、産業競争力の強化
   自動車、電気機器、ガス、化学、電力等幅広い産業に関係
   21世紀は環境技術力の差が競争力の源泉
燃料電池の種類


種類 電解質 発電出力 動作温度 用 途
固体高分子型
(PEFC)
固体
高分子膜
〜100kW 常温〜80℃ 携帯用、自動車用、
家庭用など
リン酸電解質型
(PAFC)
リン酸 〜1,000kW 160〜
210℃
業務用、工業用など
溶融炭酸塩型
(MCFC)
溶融
炭酸塩
1〜10万kW 600〜
700℃
工業用
分散電源用など
固体酸化物型
(SOFC)
安定化
ジルコニア
1〜10万kW 900〜
1000℃
工業用
分散電源用など
燃料電池の歴史


1839年   Grove 卿(英)により世界初の燃料電池の発電実験成功。


1965年   ジェミニ計画(米)にて、ジェミニ5号に固体高分子型燃料電池を搭載。

1969年   アポロ計画(米)にて、アポロ11号にアルカリ水溶液型燃料電池を搭載。
          ⇒今日のスペースシャトルに至る。

1980年代  ムーンライト計画(日)により、りん酸型、溶融炭酸塩型燃料電池の開発スタート。

1983年   バラード社(加)が新しい高分子膜を用いた固体高分子型燃料電池の開発に成功。

1989年   バラード社とドイツのダイムラー社が車載用燃料電池として共同開発をスタート。

1997年   ダイムラー社/フォード社がバラード社に資本参入。
        < 世界各国自動車メーカーの燃料電池車開発に拍車がかかる。>

2002年   トヨタ自動車、本田技研(日)が世界初の燃料電池自動車を販売(リース)。

燃料電池関連用語


燃料電池:米国で開発されたデバイスで Dry Cell(乾電池) に対してFuel Cellと言われ
       その直訳で燃料(Fuel)、電池(Cell)と命名された。 
       実際には電池ではなく発電装置である。


名称 正式名称 説明
PEFC Polymer Electrolyte Fuel Cell 固体高分子膜型燃料電池
PEM Proton Exchange Membrane イオン交換膜(プロトンのみ透過する膜)
固体高分子膜、電解質膜とも言われる
MEA Membrane Electrode Assembly 電解質膜と電極(含む触媒)が一体化した膜
・電極接合体(燃料電池の心臓部)
セル Cell 発電できる最小ユニット
スタック Stock セルを複数重ねて一体化したもの


燃料電池本体の製品例

2004ワールド・エコノ・ムーブ  燃料電池部門


協力:大同メタル工業株式会社
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